神戸、加古川の起業支援レンタルオフィス エリンサーブの
「サポーター」インタビュー記事のページです。
※エリンサーブサポーターとは:
インキュベーションオフィス(起業支援オフィス) エリンサーブと連携し、
会員様へ起業サポートを行う各分野の専門家です。以下にエリンサーブサポーターの方の具体的なプロフィール等詳しくお伝えして参ります。
高井様、本日は宜しくお願い致します。
この度はエリンサーブの起業サポーターをお引き受けくださり大変ありがとうございます。
Q1. まずは普段どういうお仕事をなされているか、お聞かせください。
神戸心理診療センター代表として、公認心理師、臨床心理士として活動しています。公認心理師は2017年から定められた国家資格です。それまではなかった心理学を専門として扱うことができる国家資格として設立され、教育、福祉、医療の3つの分野における心理学を中心とした、情報提供や相談などを行うことができる資格になります。私自身、公認心理師は昨年取得しました。これまでなかった資格なので、認知度はまだ低いですが、スクールカウンセラーや災害の際のサポート派遣などは今後公認心理師が行うことになります。
また、公認心理師以外に、財団法人が出している資格である臨床心理士も取得しています。
私の仕事内容を一言で言ってしまえば「心の専門家」ですね。医者ではないので薬の処方や診断はできないですが、心の状態の判定、相談をし、アドバイス、カウンセリングを行います。
相談者の心の状態をアセスメント(査定)して、その不安がどこからくるのかを見極めて、その人に伝わる言葉でお伝えしていきます。実際にうつ病であったり、仕事で悩みを抱えている方など、何かしらの悩みがある方からの相談を行います。
お話をしていただくことで、その人の心が軽くなり、その人の不安を和らげることを目指します。 私の得意分野は認知行動療法です。認知とは考え方であり、その人の考え方を修正して、今後の行動を変えていくものです。
実際に治すのはその人自身なので、その人の持つ潜在力、自然治癒力を対話によって引き出して、その人のポテンシャルを最大限活かせるようにしています。
相談は、様々なものがあり、恋愛相談などもありました。恋愛も最近は、同性愛やパートナーシップをテーマにご相談される方が増えています。仕事でも恋愛でも家族関係でも、何か悩んでいることがあればご相談いただければと思います。当然守秘義務もありますのでどんなことでも安心してご相談ください。
Q2. 臨床心理士になられた理由・経緯など教えてください。
一番大きな理由は人の話を聞くのが好きだったことです。学生時代も人の悩み相談や恋愛相談を受ける機会が多かったです。
その人が発する言葉の内容から思っていることを見つけるのが得意でした。友達の話を聞く中で「なんで私の思っていることがわかる?」と言われることも多かったですね。
人の話を聞いて、人がホッとしたり、喜ばれるのが嬉しく、それが仕事になればいいなと思っていました。
そんな中で臨床心理士という仕事を見つけました。「レナードの朝」という映画がありますが、その中で精神科医と患者の対話の場面があります。
精神科医は患者に治療を施すわけですが、話を聞く中で、逆に精神科医の方が患者に感銘を受けます。このように対話する二人が、その場の話の中で共鳴してお互いに感動したり、敬意を持つことに憧れたというのもありました。
ただ、当時はまだ臨床心理士という資格が立ち上がったばかりで、これからの仕事でもありました。専門の勉強をして、大学院での研修もありましたが、それだけで本当に患者のことを見られるかなぁと感じていました。
そんな中で神戸心理療法センターを見つけ、研修生として働き始めました。
当時は学生の身ではありましたが、受付や電話対応などを行いながら、お話の内容を聞き取ろうとして勉強していきました。その時の先生は精神科医だったのですが、やっていることは心理療法でした。アメリカの方で勉強されており、認知行動療法を勉強していた先生の元で学んでいきましたね。
Q3. 独立事業者の方とはどう関わっていきたいと考えていらっしゃいますか。
起業家は自由でありつつも孤独一人で戦っていかなければいけない存在です。そのため、悩みを1人で抱え込んでしまう傾向にあります。メンタル面で、気分が落ち込んでいる、だるいとか感じたら気のせいだと思わずに、うつ病など深刻になる前に、早期に相談してくれればと思います。
アメリカなどでは、何か困ったことや悩みがあれば、健康な人でもカウンセリングにきます。
これまでも企業のプロジェクトに携わっている人で、どうやったらうまくプレゼンできるか、ということをカウンセリングにくる人もいました。
自分の考えがたくさんありすぎてまとまらないという場合に、話をする中で、喋ったことで納得して、まとまることもあります。仕事面でうまくまとめることができないことなどでも大丈夫なので、健康な方も活用してほしいと思っています。
もちろん仕事面以外でも大丈夫です。家族のことでも、人間関係のことでも相談を受けています。具体的には、眠れない、お酒が手放せない、ずっとイライラする、そわそわする、不安でしょうがない、悪いことばかり考える、こんなことがあれば気のせいだと思わず、改善できるかもしれないので相談にきてほしいですね。
Q4.起業家はどうあって欲しいと考えていますか?
起業家の人は行動するのが得意だと感じています。
お話をして「そうか!」とまとまったら、即行動してうまくいくことも多く、気づきの後の行動が早いです。気づいて納得しても、家に帰ってそのままにしている人も実際には多いですが、起業家さんは納得後、すぐ行動に動かすことが多いですね。
行動するためには、心が元気で活性化された状態が必要です。起業家の方は、常にいろいろな考えが浮かんだり、フレキシブルに活動したりする人であってほしいです。そうする事で心が満たされてさらに達成感を感じていってほしいですね。
仕事を進める推進力は心のあり方が影響します。立ち直る力のことをレジリエンスと言いますが、失敗があっても早期に立ちなおることが重要です。失敗を恐れるのでなく、「また次!」と思う心、立ち直る心を作るのが大事です。
「次はなんとかなる」とか「あいつが応援してくれている」など自分の中のフレーズを作って、次に動きやすいきっかけを作ると良いですね。
もちろん悩みがあれば、まず相談にきてほしいのが前提ですが、
最終的には私に会わなくても自立してもらうのが目標と思っています。
相談にこられて話をする場合には、心理学の情報や考え方もお伝えしていきますので、いろいろな人に教えて広めていっていただけるとより嬉しいですね。
●エリンサーブより:
ありがとうございました。
高井先生の人に対する温かい好奇心があってこそ、相談に来られた方も安心しリラックスしてお話出来るんだろうなと納得しました。心理学に裏付けされた方法である点も安心ですね。ぜひお気軽に相談して頂ければと思います。
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